はじめに
「TOEIC700点までは取れたけど800点を超すことがなかなかできない…」
「昇進のためにはTOEIC800点が必要だけど、どうやって勉強したらいいんだろう…」
こんな悩みをお持ちの方はいませんか。
今回は私が3か月でTOEIC700点から870点にスコアアップした勉強法をご紹介します。
870点の内訳は、リスニング450点、リーディング420点です。
同じような悩みを持つ方の参考になればうれしいです。
私のTOEIC遍歴
最初に私の英語力がどれくらいのものかご紹介しておきます。
こんな感じです。
大学受験の時はそれなりに英語が得意でしたが、大学に入ってからは全く勉強することなく卒業してしまいました。
新卒で入った銀行ではTOEICの受験が必須だったので、内定式で初めて受けたのですが、その時は550点でした。
銀行ではTOEIC800点以上取らないと出世できないと言われていたので、しぶしぶ何回か受験したのですが、どうしても700点程度しか取得できず、その後銀行から転職してしまったので、英語からは完全に離れてしまいました。
数年経ってまた転職したとき、通勤時間が前より長くなったので、どうせなら何か有効活用しようと思って 毎日の通勤時間にTOEICの勉強を始めました。
そうして3か月続けたところ、どうしても700点程度しか取れなかった私が870点も獲得することができました。
こんな私でも3月でTOEIC870点を獲得できたので、700点くらいでくすぶっている方もご安心ください。
TOEIC700点以下の方へ
今回ご紹介する勉強法は700点は取得できている方向けです。
700点獲得できない方は、間違いなく単語力が足りていません。
逆に言うと、700点までは単語を覚えれば到達することができると思います。
私は550点→650点→700点とスコアアップしましたが、この間スタディサプリEnglishで単語を勉強しただけです。それだけで700点は取れます。

ただ、それだけでは800点超えは難しいので、700点突破できた方は今回ご紹介する勉強法を試してみてください。
使用した教材(アプリ)
私は以下二つのスマホアプリに課金して勉強していました。

abceedは参考書が使い放題になるアプリなのですが、その中で使用していたのは以下の3つです。
後ほど説明しますが、リスニングの本はPart2とPart3の部分しか使用していません。
3か月で800点を超えるための勉強法
さて、それでは勉強法のご紹介です。
TOEIC700点までは単語を勉強すれば到達できますが、それ以上を目指すにはTOEIC独特の問題に対する対策が必要になります。
英会話などで本質的に英語力が上がればTOEICの点数も勝手に上がるのかもしれませんが、今回は最速でTOEICの点数だけ上げたい人向けの勉強法なので、TOEIC専用の対策をしていきます。
こうやって870点を獲得しても、英会話ができるようになるわけではないのでご注意ください。
ポイントは大きく二つです。
1. Part2,3,5を徹底的に対策する
2.毎日必ず30分勉強する
ひとつずつ見ていきます。
Part2,3,5を徹底的に対策する
3か月という短い期間しか勉強しないので、対策する領域は絞り込んでいきます。
なぜPart2,3,5なのかというと、対策すれば確実に点数が取れるようになるからです。
セクション | 問題形式 | 対策 |
---|---|---|
Part 2 応答問題:25問 | 放送される設問に対して、最もふさわしい答えを3つの中から1つ選択する。 | 簡単に対策できるテクニックがあり、ほぼ満点が取れるようになる。 |
Part 3 会話問題:39問 | 2人または3人による会話を聞いて、問題用紙にある設問の答えとなるものを、4つの中から1つ選ぶ。 | 簡単に対策できるテクニックがあり、ほぼ満点が取れるようになる。 |
Part 5 短文穴埋め問題:30問 | 短文の空欄に入る答えを、4つの中から1つ選ぶ。 | 出題のパターンがある程度決まっているので対策が簡単。 |
逆に他のPartは以下の理由で除外します。
セクション | 問題形式 | 対策 |
---|---|---|
Part 1 写真描写問題:6問 | 1枚の写真の説明文が4つ放送され、最も的確に写真を説明する文を1つ選択する。 | 6問しか出ないので対策のコスパが悪い |
Part 4 説明文問題:30問 | アナウンスやナレーションのようなトークを聞いて、問題用紙にある設問の答えを、4つの中から1つ選ぶ。 | Part2,3と比べて少し難しいが、Part2,3の対策で対応できる。 |
Part 6 長文穴埋め問題:16問 | 長文の空欄に入る答えを、4つの中から1つ選ぶ。 | 読解問題に見せかけた文法問題が多数出題されるので、Part5の対策をすればある程度得点できる。 |
Part 7 1つの文書:29問 複数の文書:25問 | 文書を読んで、設問に対する答えを4つの中から1つ選ぶ 各文書には設問がいくつかある。 | 読解問題に見せかけた文法問題が多数出題されるので、Part5の対策をすればある程度得点できる。 |
では、どうやって対策をするかですが、そこで役に立つのがSantaというアプリです。
Santaでは問題を解くと予想スコアを算出してくれます。


これを見ながら自分の苦手箇所を対策していくイメージです。
また、講義動画では各Partごとの対策テクニックを解説してくれているので、
講義動画を見る→問題を解く→予想スコアを確認する
という順番で勉強を進めることができます。
問題数もPart2は約800問、Part5は約1,700問と必要十分な数がそろっているので、Santaだけでも十分対策できます。
受験前はアプリだけで勉強するのが不安だったので、一応abceedで参考書の勉強もしましたが、終わってみたらSantaだけで十分だったと思います。
※ちなみに私は予想スコアが825点の時に受験して870点でした
毎日必ず30分勉強する
私は通勤で電車に乗っている時間が毎日30分くらいありましたので、基本的に毎日欠かさず30分勉強していましたが、後になって考えるとこれが良かったです。
というのも、特にリスニングですが、慣れというのが非常に重要になります。
勉強して当初は全然聞き取れなかったとしても、1か月くらいすると急に聞き取れるようになります。
何か特別なことをしたわけではなく、毎日同じことをしていたら急にできるようになるのです。
なので、疲れている日、眠たい日など、いろいろあると思いますが、少しでもいいので毎日欠かさず勉強するようにしましょう。
今回紹介した教材は全部スマホアプリなので、満員電車の中でも勉強できます。
私も身動きが取れないほど満員の電車で通勤していますが、さすがにスマホを触るくらいのスペースはあるので、勉強を続けることができました。
優先順位が低い勉強法
ネットでTOEIC対策を調べるといろいろな方法が出てきますが、ただ点数を上げることが目的なのであれば、優先順位が低い勉強法がたくさんあります。
勉強法 | 優先順位が低い理由 |
---|---|
シャドーイング | シャドーイングはたしかに効果的ですが、TOEICのリスニングパートで得点するだけであれば、問題をひたすら解いていれば十分です。 そもそも通期電車の中だけで勉強していたのでシャドーイングはできませんでしたが、それでもリスニングは450点取れました。 |
難しい単語の習得 | 700点が取れるくらいの単語力があれば、800点超えを目指す限りはそれ以上の単語力はいりません。 足りない単語力は問題演習を繰り返せば、勝手に覚えていきます。 |
模試 | 時間配分を覚えることが目的なので、TOEIC受験が久しぶりの人は1回やった方がいいと思いますが、時間が無ければやらなくても問題ないです。 一時期、模試だけいっぱいやった時期がありましたが、それだけでは点数は伸びませんでした。 |
もちろん、これらの勉強もやるに越したことはないのですが、私のように最速で800点取得したいだけであれば、優先順位を下げてもいいと思います。
最後に
本稿では3か月でTOEIC800点超えを達成する勉強法を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
昇進の要件にTOEICがあるので、とにかく早くスコアを上げたいという人は結構いるのではないかと思います。
この勉強をしたからといって、英会話ができるようになるわけではありませんが、ニーズが合致する人には役に立つ内容だと思いますので、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
おまけ:リスニングのテクニック
全く本質的ではありませんが、TOEIC独特のテクニックがあるので、いくつかご紹介します。いろいろな参考書にも書いてありますし、今回ご紹介したアプリを使えばもっとたくさんのテクニックが紹介されています。
テクニック 1: 直接疑問文でYes/Noで始まる選択肢は不正解
直接疑問文とは?
「When」「Where」「Who」「How」「What」「Why」「Which」などの疑問詞で始まる疑問文のことです。これらの疑問詞は具体的な情報を求めるため、Yes/Noで答えることはできません。
例題
Q: When will the new product be launched?
(新商品はいつ発売されますか?)
(A) Yes, it will be launched soon. (はい、もうすぐ発売されます)
(B) In July. (7月です)
(C) No, it won't be launched. (いいえ、発売されません)
解説
「When」で始まる疑問文は、「いつ」という時点を尋ねています。そのため、Yes/Noで答える(A)と(C)は不正解です。正解は具体的な時点を示している(B)です。
ポイント
直接疑問文では、疑問詞を聞き取ることが最重要です。疑問詞を聞き逃すと、正しい選択肢を選べません。問題が始まったら、最初の数語に全集中して、どんな疑問詞が使われているかを正確に把握しましょう。
テクニック 2: 質問と似た発音・語形の選択肢は罠
TOEICでは、受験者を混乱させるために、質問文に出てきた単語と似た発音や語形の単語を選択肢に混ぜてくることがよくあります。これは、聞き間違いや勘違いを誘うための「ひっかけ」です。
例題
Q: Where is the nearest post office?
(一番近い郵便局はどこですか?)
(A) He posted the letter yesterday. (彼は昨日手紙を投函しました)
(B) It's on Main Street, next to the coffee shop. (メインストリートの、コーヒーショップの隣です)
(C) You can buy stamps at the store. (その店で切手を買えます)
解説
(A)は、質問文の「post」と似た発音の「posted」が使われているので不正解です。「post office」は場所を指すのに対し、「posted」は「投函する」という動作を意味します。このように、意味が異なるにもかかわらず、発音が似ているという理由で、誤った選択肢を選ばせてしまうのが狙いです。
(C)も「stamps」が「post」と似たようなシーンで登場する語のため選択しがちですが、よく聞くと違うことを言っているので不正解です。場所を示している(B)が正解です。
ポイント
選択肢を聞くときは、質問文に出てきた単語と似た発音・語形の単語に注意しましょう。特に、動詞と名詞など、品詞が異なる場合は、間違いである可能性が高いです。
テクニック 3: 質問に人名・役職がない場合、人称代名詞の選択肢は不正解
質問文に特定の人物(名前や役職名)が出てこない場合、選択肢に「he」「him」「she」「her」などの人称代名詞が含まれていたら、それは不正解です。なぜなら、代名詞が指す対象が質問文に存在しないからです。
例題
Q: Where can I find the latest sales report?
(最新の販売報告書はどこで見つけられますか?)
(A) She submitted it yesterday. (彼女は昨日それを提出しました)
(B) It's on the shared drive. (共有ドライブにあります)
(C) He is reviewing it now. (彼は今それをレビューしています)
解説
質問文には、特定の人物は登場していません。そのため、(A)の「She」や(C)の「He」が指す人物が不明であり、不正解です。正解は場所を示している(B)です。
ポイント
質問文に人名や役職名がない場合は、選択肢に人称代名詞が出てきたら、すぐに不正解と判断できます。
練習問題
Q1: Why are you leaving the company?
(なぜ会社を辞めるのですか?)
(A) Yes, I am leaving next month. (はい、来月辞めます)
(B) To pursue a new career opportunity. (新しいキャリアの機会を追求するためです)
(C) He is also leaving. (彼も辞めます)
Q2: How was the conference in New York?
(ニューヨークでの会議はどうでしたか?)
(A) It was very informative and productive. (とても有益で生産的でした)
(B) I flew from New York yesterday. (昨日ニューヨークから飛行機で帰ってきました)
(C) Yes, I attended the conference. (はい、会議に出席しました)
Q3: When is the deadline for the project proposal?
(企画書の提出期限はいつですか?)
(A) It's due at the end of next week. (来週末が締め切りです)
(B) He extended the deadline. (彼が締め切りを延長しました)
(C) The proposal was well-written. (企画書はよく書けていました)
解答
- Q1: (B) 「Why」で理由を尋ねているので、(B)が正解。(A)はYes/Noで答えているので不正解。(C)は「He」が誰を指すのか不明なので不正解。
- Q2: (A) 「How」で感想を尋ねているので、(A)が正解。(B)は「flew」と「New」の発音が似ているので「ひっかけ」。(C)はYes/Noで答えているので不正解。
- Q3: (A) 「When」で時期を尋ねているので、(A)が正解。(B)は「He」が誰を指すのか不明なので不正解。(C)は「proposal」が出てくるが、質問と関係ないので不正解。
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